第二新卒とは、一般的に学校を卒業後、一度就職をし、3年程以内で離職し、再び就職活動をはじめた若者求職者のことです。
とはいえ、第二新卒に法的な定義はなく、企業によっては定義がまったく違ってきます。
さまざまな定義が存在しますが、共通するのは「社会人経験がある」、「20代半ば」といった点でしょうか。
今回は、第二新卒の転職事情について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
第二新卒って実は大人気?
あなたは、第二新卒は「適応力と忍耐力の弱い人間だ」というマイナスなイメージを持っていませんか?
実は、第二新卒は企業側にとって非常に需要の高い存在です。
転職サイトの約80%の求人は第二新卒歓迎
就職活動において、「新卒」と「中途採用」という2つのカテゴリーが一般的でしたが、近年、「第二新卒」は新しいカテゴリーとして認知されるようになってきました。
厚生労働省のデータによりますと、約3分の1の若者は新卒で入社したものの、3年以内で辞めてしまいます。
これだけ人数がいるから、ポテンシャルの高い人材も多数いるだろうというのは、企業側の考え方です。
すでに転職活動をはじめて、転職サイトをたくさん閲覧されている方はご存知かもしれませんが、転職サイトの約80%の求人は第二新卒歓迎となっています。
業界や職種を問わず、中小企業はもちろん、大手企業も積極的に第二新卒を採用しようとしていますので、第二新卒の方には可能性が無限大ですので、自信を持って就職活動を行ってください。
何故第二新卒は企業から大人気?
では、何故第二新卒は企業にとって需要の高い存在なのでしょうか。
まず、社会人経験があったから、基本的なビジネスマナーを教える必要がなく、企業側にとってコストを抑えることができます。
企業が採用にあたって一番重要視しているポイントは、「ポテンシャル」、「仕事に対する意識」と「スキルのレベル」です。
仕事に意識は後でいくらでも変えられますし、採用担当者は第二新卒の応募者にスキルの高さを期待していません。
そのため、採用担当者が第二新卒に求めるのは、「ポテンシャルの高さ」です。
ポテンシャルとは潜在(学習)能力・適応力・柔軟性のことを指します。
前にも述べたように、第二新卒の中で、高いポテンシャルを持つ人がたくさんいます。
それが多くの企業は、第二新卒を積極的に採用しているわけです。
第二新卒にも弱点がある
企業側は第二新卒を積極的に採用していますが、第二新卒にも弱点があります。
積極的に採用されるからといって、行きたい企業に行けるというわけではありませんから、事前準備をしっかりしたほうが無難でしょう。
それでは、第二新卒の弱点と、採用担当者が第二新卒に対して期待していることはなんなのかを具体的に見ていきましょう。
第二新卒の弱点
単刀直入に言いますと、「前の会社を短時間でやめてしまった」というのが、第二新卒の弱点です。
何故かというと、企業側には、第二新卒を採用してもまたすぐ辞められてしまうのではないかという心配があるからです。
短時間で前の会社をやめてしまった理由は人によって違いますが、多く見られるのは、「入社前とのギャップが激しかった」、「業務は思っていたのと違う」、「人間関係がうまく行けなかった」などです。
しかし、こういったことを離職をした理由にしても、採用担当者の不安を解消することはできません。
何故なら、次の会社に入っても、以上ようなことは起こり得るからです。
つまり、採用担当者が納得のいくような退職理由を事前に考えなければなりません。
たとえば、今後どうなりたいかを語り、前の会社にその目標を実現できるような環境はないのか、そして今入ろうとしている会社ではどうやってその目標を実現させていくのかを伝えましょう。
採用担当者は第二新卒に対して重視していることは?
前述のように、採用担当者は第二新卒に対してスキルレベルを求めていません。
なので、スキルレベルが高ければもちろんそれをアピールできますが、なくても大丈夫です。
採用担当者がもっとも大事にしているのは、第二新卒の入社意欲です。
それはなぜのかといいますと、入社意欲が高ければ、すぐやめられるリスクが低くなるからです。
履歴書・面接の時に、自分の入社意欲の高さを積極的にアピールしましょう。
第二新卒が転職を成功させるためには
第二新卒の特徴や現状について紹介しましたが、これからは、第二新卒が転職を成功させるためのコツを紹介していきます。
できるだけ情報を収集しよう
情報は、非常に強力な武器です。
前にも述べましたが、約3分の1の新卒は3年程で離職をし、再び就職活動を始めています。
20代中盤の求職者は、ほぼ皆競争相手です。
激しい競争に勝つために、情報をできるだけ多く収集してください。
入社意欲は肝心とはいえ、単に「どうしても入りたいんです」と言っただけ入らせてくれませんよね。
そもそも、情報をより詳しく調べないと自分の志望動機と入社意欲をアピールすることはできません。
情報の集め方として、まずは転職サイトをたくさん閲覧することです。
転職サイトによっては求人情報が違いますし、得意分野も違います。
特に職種にこだわりのない方なら転職サイトを全般的にチェックをすればいいのですが、「この職種でないとだめだ」という方は、その職種に特化した転職サイトを探しましょう。
履歴書は新しく作ろう
第二新卒なので、履歴書を書く経験は必ずあるでしょう。
しかし、「前はこの履歴書で通ったから」と思い、そのまま昔の履歴書を使うのはやめましょう。
なぜかと言いますと、その履歴書は、あくまで他社のために書いたものなので、「なぜうちの会社でないといけないの」という採用担当者の疑問に答えることができないからです。
志望した会社の情報をよく集めて、その会社の特徴を掴んでから履歴書を作り直したほうが無難でしょう。
転職のプロに相談しよう
転職のプロというのは、キャリアアドバイザーのことです。
キャリアアドバイザーは、その名の通り、キャリアについてアドバイスをしてくれます。
ですが、決してアドバイスだけではなく、キャリアアドバイザーは、情報を提供してくれます。
サイトに載っていなく、キャリアアドバイザーにしか知らない情報も存在しますので、その情報を履歴書の作成や面接に使えば、他の競争相手より採用担当者の印象に残りやすいでしょう。
もちろん、情報の提供のみならず、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策までサポートしてくれます。
基本的に転職に関することであれば何でもやってくれますので、情報収集の時間が足りなかったり、職務経歴書を書いたことないから書き方がわからなかったりする方は、ぜひ転職のプロに相談してみてください。
転職をする前にもう一回深く考えよう
前にも述べましたが、転職を選んだ理由は人よってそれぞれ違いますが、やはり「入社前とのギャップが激しかった」、「やりたい仕事ができなかった」などがの理由は多いでしょう。
そういう理由で離職をしたから、今度こそ「入社前とのギャップのない会社」、「やりたい仕事のできる」会社に入ろうと理想を追求するわけです。
しかし、次の会社に行っても、やりたい仕事をやれせてくれるという保証は、誰もしてくれません。
手間をかけてやっと転職できたものの、結局自分がやりたい仕事ではなかったと、また後悔をしてしまった第二新卒の方も多数いるでしょう。
そういう結果を避けるために、転職活動を本格的に始める前に、自分が転職をする目的をよく考えてください。
ミスマッチを防ぐために、「この会社なんかいいね」と簡単に決め付けずに、どれだけ志望度が高くても、さらに言えば内定をもらっても、ちゃんと情報収集をしてから入社するかどうかを決めましょう。
まとめ
いかがでしたか。
ざっくりではありましたが、第二新卒の転職事情を紹介しました。
入社してから「ここは違うな」と思い離職し、また就職活動を始めた人は非常に多く、あなたにはたくさんの仲間と、競争相手がいます。
ぜひこちらの記事を参考にしていただき、競争相手との差をつけ、転職を成功させてください。