「ITエンジニアなんだけど、20代で転職って早すぎない?」、「20代のITエンジニア転職って何したらいいのかわからない」と悩んでしまう方もたくさんいらしゃっるでしょう。
確かに、学歴より経験と技術が重視される傾向のあるIT業界では、まだ実績が浅い20代の方々は他の年齢層と比べると、転職しづらいというのは事実のようです。
しかし、そこで転職を諦めるのはもったいないのです。
もっとも、転職ということは若ければ若いほど有利といわれています。
経験と技術がまだ未熟にもかかわらず、20代という若さはもう転職では十分に武器になりえるので、今回は、20代のITエンジニアの転職を絶対に成功させるためのポイントを解説していきます。
目次
20代ITエンジニア転職の実態
まずは、転職についての本題に入る前に、20代前半と後半に分けて、転職の現状を確認していきましょう。
現状認識の甘いまま転職活動を進めてしまうと、途中でわけがわからなくなったり、それが原因で投げ出したりしてしまいがちです。
ここでしっかりと現状を把握できる者が勝利へと近づくのです。
20代前半のITエンジニア転職の実態
20代前半といえば、まだ大学などを卒業して3年以内ということ。
この時期は、一般的に「第二新卒」と呼ばれております。
ひと昔前では、大学卒業後すぐに転職を考えているとあって、あまり風当たりもよくありませんでしたが、今は違います。
企業の方でもむしろ「スキルもポテンシャルもある第二新卒、ウェルカム!」な感じで、他の世代と比べても転職はしやすい傾向にあるといえます。
そこで気になるのはやはり給料に関してですよね。
新しい会社に行けば、そこでは新人として扱われてしまいますので、「給料が大きく下がってしまうのではないか?」と不安に思う方もいて当然です。
しかし、大手転職サイトの調査によりますと、技術系の方は、転職すると平均して50〜60万円ほど収入が上がる、という結果が出ていました。
もちろん全員が全員上がるのかといえば、そうではありませんが、「正しい」転職活動などをすれば、しっかりと年収をあげることができるはずです。
20代後半のITエンジニア転職の実態
20代後半では、世間的にはもはや第二新卒と呼ばれることはなくなります。
大学を卒業してから5年〜8年くらい経っておりますので、新卒から勤めている会社では、ある程度の知識や経験を有しているプロとして扱われ始めます。
しかし、転職市場ではまだまだポテンシャルを持つ人材として重宝されることが多いようです。
これが30代に突入してきますと、「即戦力」として転職先の会社に貢献することが期待されますが、20代のうちであれば、まだその傾向も薄いということができますので、「新たな環境でチャレンジし、自己成長させたい」とか、「もっと規模感の大きい会社に入社して、年収アップを狙いたい」など、そのようにお考えの方は、この世代の時に転職するのは一つの優良な選択肢としてあります。
とはいえ、簡単に転職ができるかというとそうではなく、20代前半の頃の転職と比べて、転職先にては将来的なリーダーとしての素質があるかどうか、というのをかなり見られます。
まあ、考えてみれば当たり前かもしれません。
企業は高いお給料を払って、キャリア採用をしているわけですから、それ相応の成果がだせる人間を選んできます。
20代のITエンジニアは実は有利
ここまでで、20代ITエンジニア転職の実態についてお伝えいたしました。
総じて、ITエンジニアが20代で転職するにあたっては、比較的有利な条件であるということが多いというわけですね。
IT業界全体が慢性的人手不足にあえぐなかで、経験と技術がまだ未熟ながらも、ポテンシャルもあって伸びしろも大きな20代のITエンジニアは重宝されるはずです。
知っておきたい前提知識とは?
20代で複数回の転職を経験した人はごく少ないでしょう。
ほとんどの人は20代で初めて転職活動を始めるわけなため、転職活動自体への知識が浅かったり、進め方が分からなかったりするなどの不安を抱えているでしょう。
それでは、転職するに向けて、知っておきたい前提知識について説明していきます。
転職は若いうちがよく、すぐにでも行動すべき
これは先ほどお伝えしたこととも被りますが、転職するなら、少しでも若いほうが断然いいです。
なぜなら、転職市場では、若い=ポテンシャルという方程式が基本となっており、転職もしやすいからです。
逆に、20代ITエンジニアの方によくありがちなのは、転職についてあれこれと考えている間に、行動に移すことができず、年月が経ってしまう、ということです。
「転職はしたいけどどうやってやったらいいかわからないし、新しい職場は不安…」このようにお考えになる気持ちはとてもわかります。
しかし、時は待ってはくれません。
20代ITエンジニアから30代になってきますと、転職先の企業から求められるレベルも高くなってきますし、そもそもみなさん自身が体力的にも、精神的にも転職がきつくなってきます。
現状、あなたが「もっと満足のいく仕事がしたい」、「もっとお金が欲しい」、「いい労働環境で働きたい」などと考えている場合は、今すぐにでも行動に移すべきでしょう。
悩むだけで、うじうじしていては、何も考えていない(=思考停止)と同じです。
そのように考えている方は、この記事をお読みになった上で、すぐさま行動に移していただくことをおすすめします。
なんとなく転職してしまう方が多い
しかし、転職のための下準備を怠ってしまって、転職を急いだら、後々から「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースも後を絶ちません。
エンジニアに限った話ではないのですが、転職理由として、「なんとなく」転職を始めたという方が多いのが現状です。
昨今では、終身雇用制度は終焉を迎え、転職に対する捉え方が変わり、転職が身近なものになりつつあります。
そういった経緯もあり、しっかりとした軸もないのに転職を初めてします方が多くいらっしゃる、というわけなんですね。
結論を言ってしまうと、「なんとなく」転職してしまうことは非常に危険なことであると断言できます。
まず、そもそもとしてそんな心持ちでは、選考の段階で落とされてしまうことは、火を見るよりも明らかであるということはお分かりでしょう。
仮に選考に通って、はい転職しました、ということになったとしても、自分の軸が定まっていないので、転職先でうまくやっていけない可能性はとても高いです。
そのため、この記事をお読みの皆さんには、「自分は今何に不満を持って、次の会社に何を求めているのか」ということについて、時間をかけてじっくり分析していただくことをおすすめいたします。
20代ITエンジニアが転職先を選ぶ際のポイント
上記のように、転職活動をはじめるのは早ければ早いほどよいものですが、転職先を選ばず「どこでもよい」という軽い気持ちで転職してしまうのは禁物です。
本章では、20代ITエンジニアが転職先を選ぶ際のポイントを紹介していきます。
これまでの経験をいかすことができるのか
転職するにあたって、今までと違った分野・まだ経験したことのない分野に行こうと思うのならば話は別ですが、基本的に転職では、今まで培ってきたノウハウを活かせる職場を中心にして探して行くのがよいです。
なぜなら、そもそも選考の段階で有利になるばかりか、転職後もそのノウハウで出世できたりします。
全く未経験のものですと、まず選考を通るのが大変でしょう。
企業側も一定のリスクヘッジをするはずなので、未経験者と経験者がいたら、経験者をとることはリスク的に低いでしょう。
また、先ほどもお話ししましたように、「あの業界は華やかだから、入ったら毎日が楽しくなりそう」など、イメージだけでなんとなく転職をするのはやめましょう。
業界の売り上げや、その転職先の会社業績は安定しているか
物事には流行り廃りがあるものです。
ビジネスも同じで、今ノリに乗っている会社や、落ち込んでしまっている会社が存在しています。
転職をする際には、よりノリに乗っている会社に行くのが吉です。
なぜなら、当たり前かも知れませんが、業績のいい会社でなくては、いくら頑張っても、インセンティブなどは期待できず、やる気が削がれてしまうこともあるからです。
そのため、今成長している会社はどこなのかなど、しっかり見極める目を持つことが転職先を選ぶ際のポイントです。
ブラック企業であるのかどうか
某大手広告代理店の騒動があってから、世間で騒ぎになっているこの「ブラック企業」というワード。
自ら「ブラック企業に入りたい」というような猛者はさすがにいないでしょうが、注意していないと、不本意ながらブラック企業に入社してしまうことになってしまいます。
そこで、以下にブラック企業であるかないかの判断基準の目安を載せておきます。
もちろん、一概にこれが当てはまるからブラック企業だ、と断言することができませんが、一つの目安にはなるでしょう。
- 残業が固定残業代として計上される
- 社会保険に加入していない
- 離職率が10%を超える
- 裁量労働制である
これらはあくまでも一例ですが、ぜひ企業選びの際にはご参考ください。
教育制度が整っているのかどうか
たとえ20代後半の転職で、経験や知識が一定あるとしても、転職先の企業では新人です。
従って、転職後の研修など、しっかりとした教育制度が整っていないと、せっかく身についている自分のスキルをうまく活かすことはできないでしょう。
転職後の研修や教育体制がどうなっているかなど、事前に確認しておくことが転職先を選ぶ際のポイントになってきます。
20代ITエンジニアの転職を成功させる方法とは?
希望転職先が見つかったら、残りの仕事はどうやって自分をその会社に「売り込む」なのかだけです。
それでは、いよいよ20代ITエンジニアが転職で成功するための方法についてご説明いたします。
情報収集が大切
いうまでもないですが、転職活動の成敗を決めるカギとなるのは、どれだけの情報を収集できたのかです。
それでは、転職に有利な情報収集の方法を紹介していきます。
勉強会(スキル磨き)
ITエンジニア関連の勉強会というのは、至る所で多く開かれており、そこに参加することは大変有意義なことです。
なぜなら、まずそもそもとして勉強会に行くことによって、自分の知識や経験が増えます。
さらに、勉強会では、それに付随する形で懇親会が開かれることがままあり、そこで他のITエンジニアと繋がりを持つこともできるんです。
勉強会に来ているくらいですから、みなさん意識を高く持って仕事をしている方々ばかりで、行くだけでいい刺激をもらえますし、転職に役立つ情報も自然と入ってくるでしょう。
転職経験者に聞く
正確な情報を得るにはもってこいの方法です。
正直、各自がそれぞれ違うことを知るのに、ネットでは限界があると思われますし、もっと生の声が聞きたいと思うこともあるでしょう。
そこでは、リアルな転職の事情や成功体験だけではなく、失敗してしまった経験を聞くこともできるかもしれません。
そしたら、「人のふり見て我がふり直せ」というように、同じようなミスを繰り返し起こさないようにしながら転職活動を進めることができますよね。
知り合いの知り合いなどでも、なんでもいいので人脈からITエンジニア転職経験者を見つけ出し、直接話を聞いてみましょう。
スキルの棚卸し
「スキルの棚卸し」とは聞きなれない言葉かもしれませんが、これは自己分析の一環です。
つまり、これまでにあなたがどのような業務をこなしてきたのか、またその業務を行う上での担当の役割はどのようなものだったのか、など、自分の職歴に関することを全部紙に書き出してみるのです。
この「紙」に書き出す、というのが一番のミソです。
パソコンやスマートフォンのメモではなく、「紙」にすることで、認知の度合いが高まり、より多くの気づきを得ることができるでしょう。
そこで、改めて自分にできることをリスト化した上で、転職先の企業がどんなことを求めているのかを見分けることが重要となります。
これをすることで、マッチング率の高い企業に巡り会える可能性が大幅に引き上がるかもしれません。
転職エージェントに登録しましょう
転職エージェントとは、電車やCMなどで広告をうっているあの転職サイトのことです。
転職に関するあらゆるサポートをこなしてくれる、頼れるパートナーです。
20代ITエンジニアの転職には、実はこの転職エージェントが非常に重要な役割を果たしていますので、こちらについて詳しくお伝えしていきます。
転職エージェントのメリットとは?
転職エージェントを利用するから得られるメリットは以下のものが考えられます。
- 豊富な求人数が存在する
- 優秀なキャリアコンサルタントがつく
- 選考に関するサポートが無料で受けられる
まず、転職エージェントの強みといえば、この「求人数の多さ」です。
転職サイトによっては、求人数が10万件を越すようなところもあり、その数は他の転職方法に追随を許しません。
また、ハローワークにある求人のように、企業は無料で求人を出せる訳ではなく、有料にて求人を出稿しているので、必然的に質の高い求人が集まってくるという特徴も兼ね備えております。
次に、転職エージェントに登録しますと、一人ひとりに専任のキャリアコンサルタントがつきます。
そこでコンサルタントは転職者に対してヒアリングを行った後、約10万件もの求人の中から、あなたにあった求人を探してきてくれます。
特に働きながら転職活動をする方にとっては、自分で企業情報を収集する手間を全部は省けて、らくちんで転職活動をすすめることができるでしょう。
最後に、専任のキャリアコンサルタントは、膨大な求人の中からぴったりな求人を見つけてきてくれるだけではなく、ほかにもあらゆる転職に関するサービスをしてくれます。
たとえば、職務経歴書の書き方や、面接対策など、あらゆるサービスを無料でしてくれるのです。
転職エージェントに頼ることによって、理想の転職につながる可能性がグンと上がるというように考えられます。
実際に転職エージェント利用者の体験談
【東京都27歳男性の場合】コンサルタントの方の「提案力」がとてもよかったです。
というのも、数多くの求人の中から自分の希望にあう求人を見つけてくれたので、やっていた仕事も忙しい中、日常生活において転職活動に割く時間をだいぶ減らすことができました。
また、私は面接が得意でなかったので、みっちり鍛えてもらいました(笑)。
【神奈川県24歳男性の場合】
新卒で約2年勤めてきましたが、もっと刺激的な仕事をして自分の市場価値を高めたいと思って転職を決意しました。
私の場合、あまり社外につてがなく、人脈に頼ろうにも頼ることができなかったので、はじめから転職エージェントに登録して転職活動を始めました。
噂には聞いていましたが、とても丁寧に対応してくださって、結果的に給料も上がり、自分のやりたいことができているといった具合です。
将来を見据えて計画的にキャリアを考えよう
いかがでしたでしょうか?
これまでみてきましたとおり、ITエンジニアが20代で転職するというのは、「若さ」を武器にすることができるため、他の世代と比べても大変有利であることがお分かりになったでしょう。
しかし、そうはいってもただむやみに転職活動をすすめるのではなく、計画的に・着実に行動を起こす必要があるので、自分で情報を集めたり、転職エージェントに登録したりするなど、自分に一番合った方法を選んでください。