転職をする際、最も重視されるポイントは何でしょうか。
やはり、その答えは求職者年齢によって違ってきます。
20代の就活生・求職者には、ポテンシャルが求められるが、30代になると、求められることは経験に変わります。
さらに40代になってしまうと、マネジメント能力が求められるようになるでしょう。
しかし、実は年齢性別にかかわらず有力な武器はあります。
それは、資格です。
資格をとることによって、転職を成功させる確率も高くなるし、転職後の年収もかなり高くなります。
今回は、転職をする際、役に立つ資格についてご紹介していきます。
目次
中小企業診断士
中小企業診断士は、非常に人気のある資格の一つです。
日本では、中小企業の数は非常に多いですね。
そのため、中小企業診断士への需要が高いということです。
中小企業診断士はどういう資格なのか、この資格を取得することによってどのようなキャリアアップができるかを解説していきます。
中小企業診断士の合格率は?
中小企業診断士になるためには、「企業経営理論」、「財務・会計」、「運営管理」、「経営情報システム」、「経済学・経済政策」、「経営法務」、「中小企業経営・政策」の7科目に合格しなければなりません。
しかも、これはまだ1次試験であり、1次試験に合格しても、2次試験(記述試験)と面接試験に合格しなければ中小企業診断士にはなれません。
1次試験も、2次試験も合格率が20%前後となっているため、一回で全部クリアできる確率は、わずか4%しかないという、非常に厳しいです。
人によって差が大きいですが、中小企業診断士に合格するまで学習時間は、一般的に1000時間ほどが目安だと言われています。
一年間は約50週ありますので、もし一年間の勉強で合格したければ、1週間あたり20時間の勉強が必要ということになります。
それを一日単位で計算すると、一日に3時間ほどの勉強時間が必要です。
働きながら中小企業診断士を目指す場合、一日に3時間以上の勉強時間の確保はかなり難しいです。
中小企業診断士の働き方と魅力
言うまでもないことですが、中小企業診断士という資格は、転職・独立に有利です。
多くの方は中小企業診断士の資格を取得した後に、転職、または独立することによって、高年収を手に入れています。
中小企業診断士の資格を持っているということは、経営全般に関する一定の知識を持っていることの証明です。
中小企業診断士の合格率などを知っている人なら、「難しい資格を取得している人」と見られます。
つまり、中小企業診断士という資格を持っているだけで、高く評価されるということです。
経営全般に関する一定の知識を持っている中小企業診断士ですから、独立という道もあります。
前述のように、日本の9割以上の企業は中小企業です。
企業して間もなく廃業になってしまう小規模事業者も多数いますので、彼らの問題を解決できるのは、中小企業診断士と呼ぼれる者です。
そういうところから見れば、中小企業診断士という資格は、非常に将来性のある資格といえるでしょう。
中小企業診断士の年収は?
中小企業診断士の平均年収は、700万円~800万円だと言われています。
あくまでも平均年収ですので、その中、独立して、年収が1000万円以上の中小企業診断士も多数います。
そういうところから見れば、中小企業診断士は、自分次第で高年収を目指せる資格と言えます。
税理士
国家試験の中でも最難関と呼ばれる税理士試験です。
税理士は、ビジネスに最も有利な資格として認知されています。
実際、税理士として仕事をしている人は、全国でも10万人に満たさない程度であり、日本の企業数(420社を超えている)よりも少ないです。
税理士の資格を持っていないと行えない業務もありますので、「エリート中のエリート」とみられるような存在です。
それでは、税理士資格試験をより具体的にご紹介していきます。
税理士試験の合格率は?
税理士試験は、合計11科目あり、それぞれ「簿記論」、「財務諸表論」、「所得税法」、「法人税法」、「相続税法」、「消費税法」、「酒税法」、「国税徴収法」、「住民税」、「事業税」、「固定資産税」です。
税理士になるためには、以上ののうちの5科目に合格する必要があります。
実際、どの科目も合格率は10%~20%前後といったところで、非常に難しい試験というのはわかりますね。
中小企業診断士は全部の科目に合格しなければならないのに対し、税理士は11科目のうちの5科目に合格できればいいから苦手な科目は避けられると思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、1科目ごとのボリュームがかなり多く、1年目から5科目に全部合格できるというのは、非常に難しいです。
ほとんどの受験者は、内容の似ている2(または3)科目を受けて、その次の年に別の科目を受けるというやり方で受験をしています。
合格するまでに6000~8000時間の学習が必要という説もありますので、学生時代から勉強しはじめた方は多いです。
税理士の働き方と魅力
世の中には、需要が急激に減る仕事・職種はたくさんありますが、税金は国の財源になっているため、納税は義務であり、税金がなくならない限り、税理士の需要はなくなりません。
企業に勤める場合、税理士は「社長の最高のビジネスパートナー」だと言われています。
前述のように、税理士にしかできない業務もたくさんあります。
そのため、社長は想像以上に税理士を頼りにしており、社内では非常に信頼されるような存在になります。
また、中小企業診断士と同じく、税理士も独立することが可能な資格です。
独立する場合、営業スキルが高ければ、非常に高い年収が目指せます。
税理士の年収は?
税理士の平均年収は、約720万円だと言われています。
中堅会計事務所の幹部税理士・大手会計事務所の管理職税理士になると、年収1000万円以上を実現しています。
さらに年収3000万円以上を実現している成功した独立税理士も、少なくはありません。
中小企業診断士と同じく、合格する難易度は高いものの、自分次第で高年収を目指せる資格です。
行政書士
行政書士は、書類作成のスペシャリストです。
役所に届け出をする義務のある書類を、企業や個人に代わって書いて提出しています。
こちらも、開業・独立型の資格として、人気と注目度ともに高い資格です。
その人気の理由・行政書士の魅力をより具体的に見ていきましょう。
行政書士の合格率
行政書士の合格率は約10%です。
平均勉強時間は、中小企業診断士よりも少なく、約800時間となっています。
合格率は10%で高くはないものの、上記の中小企業診断士と税理士と比べてみた場合、決して取得が難しい試験ではありません。
脱サラ、独立開業を目指すのであれば、比較的にチャレンジしやすい、おすすめの資格の一つです。
行政書士の働き方と魅力
行政書士は他の難関国家資格と比べて難しい方ではありませんが、税理士と同じく、資格を持っていないとできない業務があるので、取れば十分活躍できる資格と言えます。
前述のように、行政書士は独立・開業型の資格なので、自分で事務所を立ち上げ、理念、ビジョン、戦略や、休みの日など全部自分で決めるようになった行政書士は多いです。
さらに、行政書士は非常に将来性のある資格です。
たとえば、現在、日本に来る外国人は毎年増えており、外国人の方が日本の学校に通う、あるいは日本で仕事をする場合、ビザの申請が必要であり、そこが行政書士の見せ場の一つです。
少子高齢化、グローバル化、環境問題など、世の中の変化と密接に関連しているのは、行政書士の仕事の特徴と言えます。
そういう角度からみれば、世の中の変化に柔軟に対応することは、行政書士にとって最も大事の仕事かもしれません。
行政書士の年収は?
一概とは言えませんが、行政書士の平均年収は500万円程だと言われています。
低いと思う方もたくさんいるかもしれませんが、実際、年収は300万円に届かない人から、5000万円以上を稼いでいる人まで、幅広い年収層が存在しています。
平均年収は500万円「しか」ありませんが、高年収を目指せる資格であることは変わらないです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
前述のように、資格は、すでに一定の知識を持っている証であり、転職をする際に一番有力な武器です。
「資格をとることによって年収はアップする可能性が高い」ということは、間違いありません。
今回はすこし難しい資格についてご紹介いたしましたが、そのかわりに高年収を狙える資格です。
今後も、皆さんのキャリアアップのために、役立つ資格に関する情報を発信していくつもりですので、ぜひご参考にしてください。